トラブルシューティング

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日本製低アレルゲン水洗いレジン「エキマテ」(クリア)造形による一部モデル形状のディティール潰れ対策について

投稿日:2019-05-30 更新日:

現在販売している日本製低アレルゲン水洗いレジン「エキマテ」(クリア)ですがそのレジンの高い透明度故に
モデル形状や、造形時のレイアウトによってレジン溜まりによるディティール潰れが発生する場合があります。
(他社のクリアレジンも同様の現象が発生しますので参考まで)

サポート不足による造形失敗品の断面透明度
(完成した造形品は積層により透明感がわかり辛くなる)

下記の様なモデル・レイアウトの場合に造形中にレジンが溜まりやすく当現象が発生しやすいです。

レジン溜まりによるディティール潰れが発生しやすいモデル例

このモデルの造形時は下記の画像の様な向きで造形しますが、造形中に赤枠部にレジンが溜まりやすくなり

赤枠部に造形時レジンが溜まりやすい

その溜まったレジンに積層を突き抜けたUVが当たることによって溜まったレジンを一緒に硬化させてしまい

溜まったレジンにUV突き抜けて一緒に固めてしまう

造形物はこのようになってしまいます。

溜まっていたレジンが一緒に硬化してしまう

一緒に硬化してしまうことによりディティールが潰れてしまう

この現象の現在の対策としては、
①レジン溜まりが起きにくいレイアウトで造形

②添加物により透明度を下げる(レジンの安全性は落ちてしまう可能性があります)
下記2つの方法が有効ですが、①のレイアウト変更はモデルによっては限界がありますので
モデルの分割なども有効かと考えられます。
今回は青色と黒色の顔料でレジンの透明度を下げる事により対策の検証を行いました。
使用した顔料はFunToDo社製の顔料セットです。(販売中)

FunToDo社製の顔料セットFlashForge HunterのVATの場合ですと約230g程のレジンが入りますので10滴程度入れると対策として有効です。

FunToDoの顔料を追加

写真・動画では混ざり具合をお見せる為にVATに直接5滴入れていますが実際の運用としては空のボトルを用意して
ボトルに顔料を入れて振って混ぜる方法がおすすめです。

この程度の顔料追加でしたら何も添加していない時の造形条件から変更すること無く造形可能です。
顔料追加料が多くなると本体露光時間を増やさないとディティールが甘くなったり、硬化不足により
ラフトや、サポートからの脱落が発生します。

今回使用した0.05mm造形条件
FlashForgeHunterでの0.05積層造形条件(クリアタイプレジン)
本体露光時間  :1.5s
ラフト露光時間 :11.5s
時間勾配層   :8
光強度     :100

顔料を追加した出力品は今まで潰れていたディティールが改善さてれてモデルどおりに出力できています。

レジン溜まりが発生する箇所も改善されている

ビルのモデルも同様に改善されている

顔料を追加してもこの程度あればエッジのダレも発生していない

黒色の顔料も同様に改善されている

黒色もシャープに出力されている

また、顔料を追加しても造形物は不透明になりません。

下からスマホのライトを当てている様子

 

こちらの記事もご参考にしてください。

水洗レジンの造形事例④~レジンへの着色

 

レジン詳細→https://nssngt.com/news/740/
レジン販売→https://nssngt.com/shop/products/list?category_id=9
FunToDo社製の顔料セット販売→https://nssngt.com/shop/products/detail/32

レジンの下水道への廃棄方法はこちら

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